「アザミと鉄砲」
アザミのトゲでできた鉄砲を胸に抱き
明るさの遮られた部屋の中で
赤銅色の魂とうつろなダンスをし、
分厚いガラスをはめ込まれたTVの中に
切り取られた地球のかけらを見つけ
ただ、
うれしくて、
私は
まめつぶのように、
自分の鼻糞をほじっていましたとさ。
それから、
ピンク色の錠剤を三粒ほど
鉄砲につめ、
TVに映し出された
青く凍りついた太陽を
眠らせるためだけに
私は呼吸をしておりました。
吸うことは殺すことで
吐くことは暖めること
吸うことは見つめることで
吐くことは疲れること
私はついに、
私自身が・・・
溶けているのを
牛乳瓶の中に
発見し、
それを
きれいに
飲み干して
しまいましたとさ。